遺伝子組換え植物<連載>その1 | ある植物学者の視点。

遺伝子組換え植物<連載>その1

植物研究に関わるものにとって、昨今最も大きな問題です。現在、米国を中心に作付け面積および収量に占める割合が急上昇しています。豊かな生活を送る日本、ヨーロッパでは消費者の強い反感がありますが、発展途上国では現在進行形で新しい遺伝子組換え植物が生まれ、栽培されています。現在の人口増加、地球環境の急速な変化に対応する為には、いずれ我々の食卓にも遺伝子組換え食品が並ぶことになるでしょう。
我々が現在、口にしている農作物というのは、そもそも長い時間と手間をかけて作り出してきたものです。これは、同種または近縁種との交配によるものなのですが、この「交配」で我々が「操作」してきたのもまさに「遺伝子」なわけです。現在問題になっている「遺伝子組換え植物」と何が違うか、利点、欠点、様々な角度から検証していきます。