GM作物とは?<遺伝子組換え植物・連載第3回> | ある植物学者の視点。

GM作物とは?<遺伝子組換え植物・連載第3回>

今日はいよいよ遺伝子組換え作物について述べていきます。最近は一般誌でもGM作物、GMOという言葉が見られるようになりましたし、スーパーで売ってる豆腐やスナック菓子にもこのような表示が見られます。GMとはgene manipulated(遺伝子操作した)の略であり、GMOはgene manipulated organism(遺伝子組換え生物)の略称です。こういった表示は事務上都合がよいのですが、意味がわからないと非常に不安を覚えるものです。医者から言われた病名や、処方された薬が難解であるのと同じですね。

実際に現在普及しつつある遺伝子組換え作物は、除草剤耐性や害虫防除能力を遺伝子工学的に付与されたダイズ、トウモロコシ、トマトなどです。トマトでは、日持ちするものなども作られていますね。これらはそれぞれ、ある種のタンパク質を発現させることによりその能力を付与しています。実用面で栽培時の作業負担軽減、輸送時の劣化など様々な利点のあるものがまず作られ、普及していますが今後、よりおいしい野菜、機能性食品に相当する野菜を作るために遺伝子操作が使われる可能性も高いです。

今日は遺伝子組換え植物の利点を述べました。では、何故これほどまでに我々は拒絶するのでしょう?