高齢者の暮らしやすさ-本当に若者だけが悪いのか- | ある植物学者の視点。

高齢者の暮らしやすさ-本当に若者だけが悪いのか-

昨今の高齢化社会において、年金制度改革、介護保険の導入・改革などが進められていますが、本当に高齢者、障害者などの方が暮らしやすい世の中になっているのでしょうか。普通に電車に乗っていても、高齢者に席を譲らない若者も多くいます。このことはよくテレビなんかでも言われていますが、実は逆の問題もあります。
皆さんも経験があるかもしれませんが、席を譲ろうとしたら逆に「年寄り扱いするな!」と怒られたり・・(苦笑)。また、大きな声でお礼を言われて注目を集めてしまうのもなかなか苦しいものです。

この点について、筆者がしばらく暮らしていたドイツと比較してみましょう。まず、ドイツでお年寄りに席を譲らないほとんど若者を見たことがありません。子供がどかない場合、親もしくは居合わせた他人(!)が注意して立たせていました。これは幾分、宗教教育(ドイツはカトリック信者が多く、祝日も統一記念日以外はキリスト教関連です。)の影響が強いのですが、道徳観念がしっかりしていて良いと思います。
女性やお年寄りが重い荷物を持っている場合にも手伝うことはもちろんですが、ドイツの電車、駅でなによりびっくりしたのは彼らのほうから手伝いを気軽に求めてくることです。荷物を運び終わった際、席を譲った際にもそうなのですが、軽く「Danke!」、「Bitte!」と挨拶を交わす程度で大げさなお礼は言いません。
こういったフランクなやり取りができると、こちらとしてもお手伝いしたり、席を譲ったりが気楽にできるものです。(筆者は最初の頃、手伝うのが当然!という態度に見えて少し不愉快だったりしましたが・・・。)

ちなみにドイツの電車、ほとんど定刻で走ってるのを見たことがないです。一時間に一本とかなので遅れそうな乗客を待つのは理解できます。が、ローカル線で車掌さんがタバコ吸い終わるのを待ってて発車時間過ぎるっていうのはどうなんでしょうねえ・・・。