野菜の値段。ー地域格差?ー | ある植物学者の視点。

野菜の値段。ー地域格差?ー

前に野菜価格の高騰を記事にした際、筆者がドライブ中に立ち寄った野菜直売所では平常の値段で売られていた、ということをお知らせしました。最近はスーパーでの値段も落ち着いてましたが、これは下記のメカニズムによるそうです。(レタスを例に挙げて模式化しています。)

(1)平常時 200円
(2)災害による価格高騰 1000円
   *このとき、卸売市場価格800円
(3)消費者買わない。一部商店で原価割れ、500円でも売れない。
(4)市場価格値下げ(200円程度?)。400円

ここで注目すべきは(3)のステップです。物価というのは需要・供給のバランスで決まりますから価格高騰で需要が下がれば価格も下がるわけです。
・・・・・つまり、ホントの原価は幾らだったのか想像がつくと思います。直売所の値段設定を考えると農家が値上げしたわけではなさそうですので、卸売市場への持ち込みまたは卸売段階で価格が高騰したことになります。(さて、儲けたのは誰?)
本題ですが、まだ価格高騰を維持している地域があります。色々と聞いてみたところ、かなり格差があります。価格高騰を維持している地域、ある共通点があります。それは、畑が少なく直売所のない地域。上記(3)のステップで、販売者ではなく消費者が折れてしまった場合です。スーパーで売っている野菜は、同じ地域であればほぼ同じ生産地から来ています。同じものが異なる値段で売られている現実、考えてみなければなりません。