歳末。 | ある植物学者の視点。

歳末。

今年もあと1週間を切りました。今年は、私にとって留学、結婚、長男の誕生と人生の節目となる大きな出来事があった年でした。しかしながら、未だ続くイラクでの戦争、解決しない拉致問題そして度重なる天災と悲しい出来事が数多く起こった年でもあります。

専門とする植物科学分野では、4月よりカルタヘナ条約が施行されて遺伝子組換え植物(GMO, GM作物)の取り扱いが厳格に規制されるようになりました。この条約施行に端を発した国内各自治体によるGM作物育成の禁止は、実用化を阻む壁でもあり、安全性評価を進める上でも栽培無くしては不可能ですので、大きな壁となっています。安全かつ充分な食糧を作り出すためには、緊急事態が起こる前に長い時間をかけて研究、栽培を繰り返す必要がありますので、我々研究者側からの情報公開、働きかけも必要になっているのだと感じています。

振り込め詐欺も、未だに世間を騒がせています。低リスク・高リターン(逮捕率が低い、準備経費がかからない)ですから、マスコミが騒ぐことで新規参入する輩も多いのではないかと感じています。実は、私の実家にも何度か電話、手紙が舞い込んでいますが、むしろその数に辟易としているそうです。

変質者(と思われる被疑者)による事件も数多く起こりました。このような事件については再犯率も高いですので、イギリスのように過去にそのような事件を起こした人間の住居に表示をしたり、ネットなどで情報公開しなければいけないところまで来たのかもしれません。